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Columun|この世界の、物柄と、手仕事。

モノの纏う気配を、物柄と呼ぶという。人柄ならぬ、物柄です。

必要なモノがすぐに手に入る世界になりました。すぐそこのコンビニに並んでいることもあれば、今日中に家に持ってきてもらえることもあります。落書きするのはさっき届いた画用紙でもコピー用紙でもいいし、iPadの画面ということもあるかもしれません。

それでも、私たちはあてもなく歩き、物柄を醸し出しているモノを選ぶのが好きです。途方もなく便利な世の中で、必要なのか必要ないのかよくわからないモノを見つけ出しては、「なんか良いかもな」とテレビボードの上に並べてみたりします。美術館のショップでロゴが刻印された真っ白なスケッチブックを見かければ、そこに何か描いてみたくなります。絵に苦手意識があるなら、映画の半券と感想をそこに記録してもいいでしょう。

服やカトラリーや、アウトドアギアでさえ、「職人が1点1点丁寧に仕上げました」と書かれていると、「これは大切に扱うものだ」と思えてきます。手仕事を感じるモノ。時間をかけて作られたということそれ自体がまた、モノに気配を纏わせます。作り手と使い手が深いところで結びつき、日々の生活の中で思慕する空白の時間をもたらしてくれるのです。

これからはきっと、物柄と、手仕事でモノを選ぶ時代になると思います。そうして見つけ出したものは、小さくても、高価でなくても、生活の中に余白を取り戻してくれるでしょう。

そしてその出会いの場も、これまで以上に必要になります。この世界の物柄と手仕事を探しに行きましょう。

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